手神、今年もニューヨークへ。NY NOW 2026 出展レポート
今年も、ニューヨークへ行ってきました。
2025年、初めての海外展示会として出展した「NY NOW」。
初めてのニューヨーク、初めての海外出展。
昨年はとにかく「NY NOWに出展する!」ということで精一杯でした。
それでも、ニューヨークで手神の商品を直接見ていただき、想像していた以上の評価をいただくことができました。帰国後にも3件のお問い合わせをいただき、「手神はニューヨークでも通用する」と感じることができた初出展でした。
そして昨年のレポートの最後に書いた、
「来年もニューヨークへ。」
その言葉の通り、今年も再びニューヨークへ。
2度目となる「NY NOW 2026」に出展してきました。

2度目のNY NOW
今年も手神は、日本のブランド・メーカーが集まる「DECO BOKO」ブースに出展しました。
昨年と比べてもブース全体に賑わいがあり、足を止めて商品をじっくりと見てくださる方が多かったように感じます。
「日本のものが好き」
「日本のものに興味がある」
そんな方々が商品を手に取り、素材や職人の技、背景にある日本の文化について興味深く話を聞いてくださいました。
今年のNY NOWでの受注は、残念ながら1件。
数字だけを見れば、決して満足できる結果ではありません。
しかし、その1件は私たちにとって、とても嬉しいものでした。
ご注文いただいたのは、昨年から連絡を取り続けていた「mogutable」。
ブルックリンとマンハッタンに2店舗を構える、とても素敵で可愛らしいお店です。
今回、「豆茶器」「豆けん玉」に加え、「八角茶筒」「八角盆」「69.1°」もご注文いただきました。
八角茶筒、八角盆、69.1°にとっては、mogutableがニューヨークで初めてお取り扱いいただくお店となります。
私たち手神にとって、商品を取り扱ってくださるお店は、単なる「販売店」ではありません。
日本の木工の素晴らしさや、そこに込められた職人の技を、ともに伝えていくパートナー。
そんな場所がニューヨークにまたひとつ増えたことを、とても嬉しく思っています。

受注数だけでは見えない、今年の変化
そして今年、もうひとつ大きな変化がありました。
会場で手神の商品に興味を持ってくださり、名刺交換までできたバイヤーは35件。
昨年は16件だったので、2倍以上になりました。
もちろん、ここから実際のお取引につなげていくことが大切です。
それでも、手神の商品を足を止めて見てくださり、興味を持ち、「もっと知りたい」とつながってくださった方が昨年より大きく増えたことは、2年目のNY NOWで得られた確かな手応えのひとつでした。
今年も人気の豆茶器。そして新作「五色けん玉」
昨年に引き続き、今年も「豆茶器」への反応はとても良いものでした。
“Cute!”
“Amazing!”
“Wonderful!”
手神のブースに立ち寄った方々が、小さな茶器を手に取り、その細かな仕事をじっくりと眺める姿は、今年も何度も見ることができました。
そして今年、特に反応が良かったのが、新作の「五色けん玉」です。
5種類の木を使った色とりどりの玉。その華やかさに、まず目を留めてもらえる。
さらに、昨年よりも「Kendama」というもの自体を知っている方が増えたように感じました。
けん玉は、日本で古くから親しまれてきた伝統的なおもちゃ。
そこに、寄木をはじめとした日本の木工技術や職人の手仕事を組み合わせる。
「日本のおもちゃ」と「日本の工芸」。
この二つは、海外の方に日本の木工を知っていただくうえで、とても相性が良いのかもしれません。


「これは、どうやって作っているの?」
そして今年、多く聞かれたのが寄木についての質問でした。
「これは、どうやって作っているの?」
完成した商品からは想像しにくい、寄木ならではの工程や職人の技に興味を持ってくださる方がたくさんいました。
その質問に答えながら、改めて強く感じたことがあります。
いつかニューヨークの方々にも、完成した商品だけではなく、実際に職人が仕事をしている場所へ来て、見て、そして体験してもらいたい。
職人の手の動き。
木が少しずつ形になっていく様子。
道具の音や、工房の空気。
そこまで知ってもらえたら、日本の木工や手神の商品をもっと深く楽しんでもらえるはずです。
今回のNY NOWで、新しい目標がまたひとつ生まれました。
展示会を飛び出して、ニューヨークの街へ
昨年は、初めての海外出展、初めてのニューヨーク。
準備も現地でも、とにかくNY NOWに出展することで精一杯でした。
しかし、ニューヨークへ行ったことをきっかけに、日本でも現地の情報を教えてくださる方が増えました。
「ニューヨークなら、こんなお店があるよ」
そんな情報をいただきながら、自分でも手神の商品を置いてもらいたいお店を調べ、今年はたくさんの候補店をリストアップしてニューヨークへ向かいました。
とはいえ、日本からアポイントを取るのはなかなか難しい。
現地での訪問営業は諦めようか……とも考えました。
でも、私は日本でも飛び込み営業が得意です。
だったら、ニューヨークでもやってみよう!
商品と資料を持って、街へ出ました。
重い扉を開けると、そこには違う世界がある
実際に自分の足で歩いてみると、ニューヨークの街の面白さを改めて感じました。
エリアが変われば、街の雰囲気も、お店の個性も変わる。
そして、とにかく素敵なお店が多い。
「このお店をそのまま日本に持っていったら、すぐ人気店になるだろうな」
そんなことを何度も思いました。
ニューヨークのお店は、外から見ると少し入りづらく感じることもあります。
でも、その重い扉を開けて中へ入ると、一軒一軒にまったく違う世界がある。
お店のつくりも、セレクトされている商品も個性的で、そこに並べるものへの妥協を感じません。
だからこそ思いました。
木工や手仕事を本当に好きな人に出会えれば、きっと手神の良さを分かってもらえる。

30件弱を訪問。そして3件のお取引へ
結果として、今回訪問したお店は30件弱。
その中から、なんと3件のお取引につながりました。
アポイントもなく突然訪れた日本人の私に、皆さん快く時間をつくり、手神の商品を見て、話を聞いてくださいました。
それだけでも、本当に嬉しいことでした。
そして、街での営業でも圧倒的に人気だったのが「豆茶器」。
一目見たときのインパクト。
手に取って分かる細かな仕事。
そして価格とのバランス。
手神をまったく知らなかった方にも、その魅力がとても伝わりやすい商品であることを改めて感じました。
ブルックリンで訪れたteashopも、そのひとつ。
とにかく素敵なお店で、オーナーとの会話もとても楽しい時間でした。
突然の訪問だったにもかかわらず、その場で豆茶器をご注文いただくことができました。
さらに今回は、まだお名前をお伝えすることはできませんが、手神の丁寧な仕事をとても気に入ってくださり、コラボレーションやオリジナル商品の開発につながるお話もいただいています。
商品を持って、自分の足で歩いて、扉を開けて、直接伝える。
やってみるまでは不安もありましたが、ニューヨークの街へ飛び出したことで、NY NOWの会場だけでは出会えなかった人たちと出会うことができました。

ニューヨークで支えてくれた仲間たち
今回のニューヨーク出張を振り返ると、商品への評価や受注と同じくらい強く感じることがあります。
たくさんの人に支えられて、ここまで来ることができた。
そもそも手神がNY NOWへ出展するきっかけをつくり、今年も現地でサポートしてくださった、神奈川県北米事務所の瀨田さん、篠崎さん。
昨年、サンフランシスコの「SF76」に手神の商品を導入してくださったDECO BOKOディレクターのハーバートさん。今年の新作「五色けん玉」も、すぐにご注文くださいました。
そして、今年も日本から不安を抱えながら参加する私たちを、出展前から現地まで快くサポートしてくださったDECO BOKOプロデューサーのMarikoさん。
昨年に続いて一緒に出展した、同じ神奈川県西エリアのアパレルブランド「MOMOYO STOBY FASHION」のMOMOYOさん。
異国の地でさまざまな情報を交換できる存在であり、何より心強い仲間です。
「来年は一緒に何かつくろうか?」
そんな話も密かにしています。
そして、昨年DECO BOKOブースで出会った「gojiai」の高橋さん。
扱っている商品は違っても、
「日本の手仕事の素晴らしさを世界へ届けたい」
という志は同じです。
今年は一緒にニューヨークの街を歩き、たくさんのお店へ営業に回りました。
正直、高橋さんがいなかったら、30件近い飛び込み営業をここまでやり切ることはできなかったと思います。
本当に感謝しています。
そして今年もまた、ニューヨークで新しい日本の仲間たちと出会うことができました。
それぞれ扱うものも、仕事も違います。
でも、
「日本の良さを世界へ!」
という思いは、みんな同じ。
昨年ニューヨークで出会った人と今年また会い、そのつながりから新しい出会いが生まれ、また次へとつながっていく。
そんな人とのつながりも、今回のニューヨークで得られた大きな財産になりました。
これからも、互いに刺激し合い、支え合える良いパートナーとして、一緒に日本の魅力を世界へ届けていけたらと思います。

また来年も。いや、これから毎年ニューヨークへ。
今回のニューヨーク出張を終えて、ひとつ決めたことがあります。
来年もニューヨークへ行きます。
いや、来年も、というより、これから毎年ニューヨークへ行きたい。
もちろん、挑戦してみたい国はほかにもあります。
パリ、ドイツ、シンガポール……。
日本の木工を届けてみたい場所を考えれば、理想はどんどん膨らんでいきます。
それでも、私はニューヨークという街を好きになりました。
またここへ来たい。
そして次は、一人ではなく、職人や仲間たちと一緒に来たい。
今回、ニューヨークの街を歩き、たくさんのお店を訪ねたことで、ニューヨークに向けたこれからの商品企画についても、少し見えてきたように思います。
もちろん、ニューヨークのたくさんのお店に手神の商品が並ぶ未来を想像すれば、とても嬉しい。
でも、実際に街を歩いてみて、それだけが目指す姿ではないと感じました。
ニューヨークには、決して広くないエリアの中に、たくさんの魅力的なお店が並んでいます。
そして、どのお店にもはっきりとした個性があります。
何を選び、何を置き、どんな世界をお客様に見せるのか。
一軒一軒が、自分たちにしかない魅力を大切にしています。
だから手神も、ただ取扱店を増やしていくのではなく、
手神の仕事にとことん惚れ込んでくれて、日本の木工の素晴らしさを一緒に伝えてくれる。
そんな大切なパートナーと、一軒一軒、長くお付き合いしていきたいと思っています。
そして、いつか。
手神を支えてくれている職人や仲間たちを、ニューヨークへ連れて行きたい。
そして今度は、ニューヨークで出会った人たちを神奈川へ招きたい。
実際に職人の工房を訪れ、木に触れ、仕事を見て、体験してもらう。
ニューヨークで日本の木工を伝えることから、ニューヨークと神奈川の職人や手仕事をつなぐことへ。
そんな未来を目指して、手神の挑戦を続けていきます。
See you again, New York!